ハチの運転1

ホタル
ハチクンって、運転好きなの?

ハチ
好き、というほどではありませんが。

ホタル
嫌いでもない?

ハチ
はい。

ホタル
それじゃ、今日は運転してくれるかな?

ハチ
分かりました。

ホタル
よしよし、決まりだね。
ルートはー……そうだねぇ、山道はどう?

ハチ
問題ありません。

ホタル
なら、せっかくだし、山間に機関の施設があるからそこはどうかな?

ハチ
はい。ナビは……。

ホタル
僕が案内するから大丈夫だよ。ハチクンは運転に集中してね。免許はAT限定?

ハチ
いえ、ミッション車も運転できます。

ホタル
それはいいね! じゃ、さっそく行こー!

――車に乗り込み一般道へ入り、順調に進み高速道路へ――

ホタル
――っ!
(インターチェンジを超えた瞬間、グンッと後ろに引っ張られる急加速に驚きの声を上げかけて止める)

ホタル
ハチクン、あんまり飛ばさなくても大丈夫だよー。
(どんどん加速していく様子に思わず声をかける)

ハチ
はい。
(前を向いたまま、ギアを切り替える)

ホタル
あー……。
(これはハチの中で必要以上の加速ではないのだと理解)

――高速道路を降りて一般道に入り込み、車は大幅に減速――

ホタル
んー。
(ハンドルの握り方は甘くない。周囲の車も気にして意識を向けていることも理解できて、少し困り顔)

ホタル
ここからは道なりに直進して、次のT字路を左折してね。
(ルヒトなら丁寧に、ガジロなら適切に運転するだろうと考えつつ指示出し)

ハチ
はい。

ホタル
そうそう、それであの細い道だね。あそこを曲がって山道に入って。
道は未舗装だし、先に進むと道幅が狭くなってるから気を付けてね。

ハチ
はい。

――右側に山肌、左側は崖になっている上にガードレールなし。車幅ギリギリの道へ――

ホタル
わぁー……ここでブレーキ踏まない人は初めてだよ!

ハチ
……? 踏みますか?

ホタル
ブレーキを踏んでほしいって希望ではなくてさ!

ハチ
そうですか。
(こくんと頷いて前を見遣る)

ハチ
ケイ先輩。

ホタル
なぁに?

ハチ
少し気を付けてください。
(悪路を一気に駆け抜けるため、アクセルをベタ踏みして急加速)

ホタル
少しって言った!

ハチ
言いました。

ホタル
だよね!
あはははっ、ハチクンハチクン!

ハチ
はい。

ホタル
こんな無謀運転、なかなかないよ!

ハチ
無謀……ケイ先輩、すみません。舌を噛みませんでしたか。

ホタル
面白いからいいよ、行こ行こー!

――山道を抜けて施設に到着後――

(車から降りたホタル、ハチが駐車している様子を眺めつつ施設の職員に挨拶)

ホタル
お疲れ様ー!
……あのね、悪いけど車酔いしちゃったから助けてー。

 

――後日――

ホタル
 リンクン! サギリー!
 ハチクンの運転すごく面白いから、ドライブしてみよーよ!

 

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