鬼ごっこで『F.R.A.M.E.』の使い方を覚えよう!
ホタル
――さて、お肉も食べてお腹もいっぱいになったことだし、片付けもちゃんと終わったし、いよいよ! お待ちかねのお楽しみタイムだよー!
ハチ
……はい。訓練ですよね?
(ちらっとルヒトを見る)
ルヒト
何をするんですか?
ホタル
鬼ごっこをしよう!
ハチ
鬼ごっこ……あの鬼ごっこですか?
ホタル
そうだよー、リンクンとハチクンが鬼ね。
僕を120分以内に捕まえられたら、鬼の勝ち!
範囲は、館内すべての階かな。あ、脱衣所と大浴場は除いてね。
ルヒト
それでもかなり広範囲ですね。
見つけるのがすでに難しいように思うのですが、何かヒントや制限などはありますか?
ホタル
もちろん! 闇雲に探したってどうしようもないからね。
君たちには、全職員が使える『F.R.A.M.E.』を貸すよ!
サギリー、セットアップと説明をしてあげてー。
ガジロ
俺が?
(寝そべっていたソファから体を起こす)
ホタル
元々はサギリ提案だから。
(にこーっと笑みを浮かべて頷く)
ガジロ
あ゙あ゙? ここ提案したのはホタルだろ?
……八雲、手出せ。
ハチ
……? はい。
ガジロ
これをつけろ。
(腕時計を渡す)
ハチ
分かりました。
(首を傾げつつも腕時計を装着して、まじまじと眺める)
ホタル
ハチクン、それは『クロノ・トレーサー』っていうんだよ。
すっごく簡単に言うと、生き物の行動ログを追跡できる装置なんだー。
ハチ
どういうことですか?
ホタル
つまり、対象の量子を記録して、その痕跡を追跡できるってこと!
位置と発生時刻が分かれば、対象の行動が確認できるでしょ?
本番だと対象の痕跡自体を判別する必要があるけど、初めてだから僕の情報を先に設定してあるよー!
ハチ
こうですか?
(言われた通りに操作をして測定結果を表示する)
ホタル
うん、そうそう。いいね!
よし。それで、僕がいつ、このあたりにいたのか、っていうのが見えるよ。結果は職員スマホに共有できるから、そこは自由に使ってね!
ガジロ
起動には徽章が必要だから忘れんなよ。
尾久、職員スマホに『オーバーシアー マップ』ってアプリがあるはずだ。それを開け。
ルヒト
マップ……開きました。
ガジロ
それは屋内地図だ。建物の構造を透過して表示する。
一般施設から重要施設、徽章の位置もわかる。が、機密情報を表示するにはそれなりのアクセス権限が必要だ。
権限レベル1のてめえが見れるのは当然一般施設の屋内までだ。
俺が権限付与することもできるが、今日はレベル1でやれ。
ルヒト
了解です。
ホタル
僕は適当にうろうろするから、がんばって見つけてねー。もし分からないことがあったら、サギリに聞いてね。ここにいてくれるからさ。
ハチ
拠点はここですか。
ホタル
うん、分からなくなったり困ったりしたら、戻っておいで。あと、120分を超えたときも、ここに集合ね!
リンクン、質問あるー?
ルヒト
はい。『捕まえる』というのは、拘束するということでよろしいでしょうか?
ホタル
鬼ごっこだから、タッチで大丈夫だよ!
どこに触ってもいいし、手だけじゃなくて蹴ってもいいけど、物は投げないでね。
ルヒト
接触が条件ですね。了解です。
ルヒト
キリツボさんは走って逃げますか?
周りにいる人…見た感じ一般の方だと思うのですが、追いかけっこや『F.R.A.M.E.』の使用をしても問題ないのか気になっています。
ホタル
自分の所属部署を忘れちゃだめだよー。職務中に不審がられるわけにはいかないでしょ?
これはいかに周囲に溶け込みつつ、『F.R.A.M.E.』を使いこなせるのかって訓練でもあるからね。
駆けっこじゃないから僕は走らないけど、でも、ただぶら~っと歩くだけってわけじゃないよ。
ルヒト
そういうことでしたか。了解です!
ルヒト
ガジロさんへの質問は通話でも構いませんか?
ガジロ
駄目だ。聞きたきゃここまで戻ってこい。けど起こしたらぶっ飛ばすからな。
ルヒト
キリツボ先生ー、ガジロさんがすぐサボろうとします。
ホタル
あははっ! 通話だと状況把握が難しいこともあるからねー、どうしてもってときには頼りになるから! 大丈夫だよー!
ホタル
僕は階の移動以外では、基本的に同じ経路を同方向には使わないようにするから、マップと追跡を上手に使って探してね。君たちがふたりで協力すれば大丈夫!
ハチ
それはつまり、時間経過によって難易度が下がるということですか。
ホタル
そうだね、使えるルートがどんどん限られていくからさ。だから、30分で見つけたらすごいよ!
質問は以上かな?
ルヒト
はい、私からの質問は以上です。ご説明ありがとうございました!
ハチ
私も理解できました。ケイ先輩、お願いします。
ホタル
よしよし!
それじゃ僕は今から動くから、3分後に開始してねー。
(ひらひらと手を振って出発)
ルヒト
さて、どう動きましょう。
勝利条件がタッチなので、移動ルートを決めて追い込めればと思うのですがどうでしょうか。
ハチ
歩くだけではないという点が気になりますが、見つけること自体は簡単だと思います。追い込んだ方が接触機会も増えるでしょうから、ルヒトの案に乗ります。
ルヒト
脱衣所や温泉のあるところには入れないので、そちらに追い込めば逃げ道を塞げるかもしれません。
…そろそろ3分ですね。
ハチ
(腕時計を見下ろしてカウント)――はい、では今から2時間ですね。
解析結果の共有は……これで大丈夫かと思いますが、どうですか?
ルヒト
見えています。けど、解析結果とマップは同時に見れないですね。
ハチ
遠隔ではない連携が必要ということですね。ローラー作戦はできそうにない。
……ひとまずですが、ケイ先輩が向かった先を確認しましょうか。
この軌跡の通りだとすれば……一旦、上の階に行ったようです。
ルヒト
追いましょう。視認できるところまで追いつきたいですね。
2人がグランピングを出るのを見送ったガジロは、ホタルに通話をかけた。
ガジロ
聞こえるか?
ホタル
はぁい、聞こえてるよー! 順調?
ガジロ
出発したところだ。つーか、俺の前で作戦会議してやがった。諜報部として油断しすぎだ。ペナルティでリークしてもいいか?
ホタル
あっれー、そうなの?
あははっ、かわいーねぇ。うん、どうぞー。
ガジロ
脱衣所や温泉の方に追い込むつもりらしい。逃げ場がなければタッチできると思ってやがる。
ホタル
なるほど、オセロは端から攻めるセオリータイプかな。追い込めばタッチくらい余裕って感じだった?
ガジロ
勝機はある、って雰囲気だな。歩いて逃げるだけじゃないってのも気にはしてたが、何するかまでは想定しきれてねえな。
ホタル
そっかぁ、まだ想定までは難しかったかな……『F.R.A.M.E.』はどう? 使えてそうだった?
ガジロ
あいつらまだ一般人に毛が生えた程度だ。パターンを知らねえ。
『F.R.A.M.E.』はまず普通には使えてた。が、マップと解析結果の共有は同時に見れないって使ってから気づいてな、『ローラー作戦はできそうにない』だとよ。ひよっこ共が甘すぎる。
ホタル
まだ研修明けたばかりだから、そこは仕方ないね。慣れだよ、慣れ!
けど、『F.R.A.M.E.』が普通に使えてるなら上出来だよー。サギリに操作確認が入るかもと思ってたからね。
ガジロ
質問は何もなかったな。楽でいい。
ホタル
そうだよねー、初めての操作なのにすごいと思うよ!
ハチクンに本気で蹴られたら、さすがに痛そうだなぁ……リンクンは加減してくれそうだけど。
ガジロ
加減ねぇ。まだ『怪我させたらどうしよう』とか舐めたこと思ってそうだ。八雲の方がまだ見込みあるわ。
ホタル
リンクン、優しいからねー。それ自体は悪いことじゃないと思うよ!
ハチクンは素直だから、言った通りにできるし……あっ、そろそろ15分だね。見つけてもらえないと、散歩してるだけになっちゃうよ。
ガジロ
チッ、まだ見つけることもできねえのかよ。ホタルは普通に歩いてるだけか?
ホタル
今はねぇ、“人に紛れて”歩いてるだけ。
そろそろかなぁ……サギリー、また何かあったら連絡してねー。
追跡を始めた二人。しかしホタルの姿すら見つけることができない。
ルヒト
キリツボさんがここを通ったのは何分前かわかりますか?
ハチ
表示の読み方が難しいのですが……6分前のようです。移動開始直後に通ったルートでしょう。
ルヒト
すでにだいぶ引き離されてますね。このまま二人で追いかけるか、二手に分かれるか、どうします?
ハチ
んー、そうですね……手分けする方が効率的かと思います。
私は痕跡を辿りながら測定結果を送ります。
ルヒトは、マップと比較して使用済みの経路を割り出していってください。未使用の経路を張れば、遭遇できるはず、です。
ルヒト
堅実ですね。それでいきましょう。
ハチ
そんなにシンプルな話なのかとは思いますが。……階段を上がって右に向かったのが、6、いやもう7分前。左のルート……1分前?
(ついさっきだと知って少し驚く)
ルヒト
もしかしてすれ違いました?
ハチ
そのようです。とにかく、動きましょうか。
ルヒト
画面を見つつ周囲にも目をやらなければですね。
では私はあちらの未使用ルートを進みます。通話もつないでおきましょう。
ハチ
はい、お願いします。30分以内は無理でも、1時間以内で対応したいところですね。
ルヒト
『2階温泉通路を北進。対象無し。そちらの状況は?』
ハチ
『2階店舗エリアにて、15分以上前の痕跡と5分前の痕跡を把握。既に折り返されているようです』
ルヒト
『対象の様子はわかりますか? 無作為に移動しているのか、私たちに気づいて移動したのかが気になります』
ハチ
『不自然なルート変更などの挙動は見られません。二階エリアを規則的に網羅しています。……むしろ、こちらの動きが把握されているかもしれません』
ルヒト
『どうしてこちらの動きが……。二階エリアが網羅されたということは、対象は階を移動してますか?』
ハチ
『――階段まで戻ってきました。下の階に向かった痕跡があります。なかなか難しいですね……合流しますか?』
ルヒト
『一旦合流しましょう。その階段から上がってくることは無いでしょうから、もう一つの階段で落ち合いましょう』
ハチ
『分かりました。では、こちらも移動します』
ルヒト
追ってるのに現在地が掴めませんね……。
ハチ
迷子の呼び出しでもかけたい気分になります。そろそろ50分……1エリアに1時間弱かかっているようでは、厳しそうです。
ルヒト
探し方を変えた方がいいのでしょうけれど……どうしたものでしょうか。変装でもされてたら気づける気がしませんよ。
ハチ
変装がありかどうかを確認しなかった点は、こちらの落ち度ですね。
とうとう先輩にヘルプ電話をかける。
ハチ
ガジロ先輩にヘルプを要請しますか? 戻らないといけませんが。
ルヒト
ガジロさんには頼りません。絶対素直に協力してくれませんよ。
ハチ
そうですか? 協力自体はしてくれそうですが……では、こちらにしましょう。
(スマホで通話を試みる)
ホタル
『――わぁ、ハチクン。どうしたの? まさか電話かけてくるとは思わなかったよー』
ハチ
試してみました。応答ありということは、ルール違反ではない認識です。
ホタル
『あははっ! そうだねー、うん。いいねいいねー、面白いから質問を受け付けちゃおう』
ハチ
こちらからの質問に答えてくれるそうです。
(ルヒトを見る)
ルヒト
ありがとうございます!
キリツボさんは変装はされてますか?
ホタル
『ううん、変装はしてないよー。服装も髪型も変えてないね!』
ルヒト
そうですか……。
(ハチに頷き、質問終了を伝える)
ハチ
(ルヒトに頷き返す)
ケイ先輩、今は地下階ですか。
ホタル
『うん、そうだよー』
ハチ
私たちの位置は把握されていますか。
ホタル
『うーん? そうだねー。してるときもあれば、できてないときもあるかな。もしかしてギブ?』
ルヒト
(視線でハチに意思を問う)
ハチ
(困った様子でルヒトを見返す)
ホタル
『――あははっ、ごめんね。イジワルしちゃった! えっとねぇ、ふたりの作戦が筒抜けだったんだ。僕はここの階から動かないから、残りの時間いっぱい頑張ってみてよ。ルートはリンクン、居場所はハチクンが割り出せるはずだよー』
ルヒト
筒抜けって……そういうことですか!?
ありがとうございますキリツボさん、制限時間いっぱいまで頑張ります!
ハチ、継続でいいですね?
ハチ
……はい、最後までやりましょう。ケイ先輩、ありがとうございます。
ホタル
『うん、頑張ってー! 地下だよ、地下だからね。奥までくまなく探してねー。それじゃ!』
『徽章はF機関関係施設への立ち入りに必要です』
ルヒト
行きましょう。
ハチ
地下階からは動かない。その上でルヒトならルートが分かる、ということは館内マップにはない場所かもしれませんね。
ルヒト
となると、スタッフ用エリアが怪しいですね。だとしたら、どうやって中に入りましょう?
ハチ
正攻法では入れてくれないですよね。まさか事情を話すわけにもいきませんし……何かありますか?
ルヒト
ここ、館内マップに無いにしても不自然じゃないですか?
スタッフ用にわざわざ出入口を作る必要が無い……隠し通路?
ハチ
スタッフ専用だとしても隠す必要はありませんし……怪しいですね。行ってみましょう。
ルヒト
ここ、死角に扉があります。
ハチ
こんなところに。……通常経路の痕跡に紛れていますが、ケイ先輩は6分ほど前に通過しているようです。アタリですね。
ルヒト
鍵は……あれ、今ロックが解除されましたね。職員だと認識されたみたいです。
ハチ
徽章のおかげですか?
……今更ですが、やはりハイテクですね。
ルヒト
徽章って便利ですね。秘密の通路の鍵になるなんて、なんだかわくわくします。
ハチ
まさしく魔法の鍵のようですよね。使用履歴は残りそうですが。……さて、と。あちらのようです。
それぞれの戦い方。
ハチ
ケイ先輩は、1分ほどここに留まっていたようです。……どこに繋がっているのでしょうか。開けた場所はありますか?
ルヒト
この先に開けた場所があります。そこからいくつか枝分かれしていますね。ハチの時計で行き先を絞り込めると思います。
ハチ
なら、何とかなりそうです。見つけたら、タッチしないといけないんですよね。
ルヒト
そうでした。となると、待ち構えてるとしたらここかもしれません。
キリツボさんてやっぱり強いですか?
ハチ
実際に手合わせしたことはないんです。
ガジロ先輩とはあるんですか?
ルヒト
私もありません。
例の部屋の調査に向かったときも『非戦闘員だ』と言ってましたから、戦闘訓練はしていないのかもしれません。
ハチ
機功部の方ですしね。
でも、……すごいですよね。『F.R.A.M.E.』の開発に携わるなんて、憧れがあります。
ルヒト
そこは、そうですね。……そろそろ開けたところに出ますよ。
ハチ
そろそろ……このあたりですか。
あ、これ。壁のようですが、ドアですね。
(隠し通路から倉庫内へ)
ルヒト
対象の痕跡は?
ハチ
通路、ではなくて……上を示しています。
(並べられたパレットラックを見上げる)
ルヒト
上?
ハチはそのまま対象を追ってください。私は周囲を警戒します。
ハチ
高すぎて、覗くことは難しいですが……。
(パレットラックに沿って歩き出す)
ルヒト
登りましょうか?
ハチ
いえ、危険でしょう。やはり周囲を警戒――
ホタル
――わっ!
(ルヒトの後ろから声を出して姿を隠す)
(ハチ、突拍子がなさすぎてフリーズ)
(ルヒト、即座に振り向きホタルを追う)
ルヒト
ハチ! 右から回り込んでください!
ハチ
分かりました。
(ハチ、ルヒトとは反対側に回る)
ホタル
あははっ、ちゃんと来れたねー。えらいえらい。それぞれ見方も使い方も理解できたみたいだねー。
(倉庫中央の広い部分まで逃げて振り返るホタル)
(距離を取って停止するハチ)
(立ち止まらず突っ込むルヒト)
ホタル
おいでー、ほらタッチだよー。
(突っ込んできたルヒトを回避して笑う)
ルヒト
余裕ですね。
(笑顔のルヒト。付かず離れず追い、タッチしようと時折腕を伸ばす)
ホタル
おっと! いいねいいねー、ほら、あと何分かな?
ほら、ハチクンも――っと!
ハチ
(停止から急に駆け出して蹴りを仕掛ける)
……? 蹴りはルールの範囲内です。
ホタル
そうだけどーっ、顔面狙いは怖いんだからねっ!
(回避して追いかけっこ状態に)
ルヒト
ハチはそのまま攻めまくってください!
(ホタルが回避する先に回り込み足払いをかける)
ホタル
わぁ、それいいねー! 連携プレー!
(ルヒトの足払いをかわし、蹴りのために脚を上げたハチの下に滑り込んで逃走)
(ルヒトはホタルの視線が外れた隙に身を隠す)
ハチ
……今の動きは新鮮でした。
ホタル
さすがによくやる動きではないからねー。
ハチ
髪はタッチの範囲内ですか?
ホタル
そこは対象外にしてほしいかな!
(手や足を出しつつ追いかけるハチ、回避しながらルヒトを探すホタル)
ルヒト
『できるだけ壁際に追い詰めてください。場所はどこでもいいので』
(ハチに通信で囁く)
ハチ
――……。
(通信を受けて理解。蹴りを仕掛ける)
ホタル
おおっと!
(ハチの蹴りをかわして追いかけっこ開始地点に駆け戻る)
ハチ
さすがに速いですね……。
(速い――が、回避を繰り返すなら好都合だと考え、回し蹴りを連続で繰り出す)
ホタル
おっと! わっ、勢いが全然落ちないねっ。
ハチ
ありがとうございます。
(頭部狙いから一転して足払いを繰り出し、避けたホタルが壁際に寄ったタイミングで床を蹴って合図)
(ルヒトはその合図で倉庫の照明を落とし、すぐさま姿勢を低くして駆け出す。ホタルに迫り、腕を伸ばす)
ホタル
――っと、考えたね!
(視覚の暗順応が終わるまで視界が奪われため、音に反応して身を翻す)
(ルヒトの手が掠めたと同時に、終了を告げるアラーム音が鳴り響いた)
(ルヒトはアラームに反応して戦闘態勢を解く)
ルヒト
今のは……。
(勝敗の判定を求めてホタルを見る)
ハチ
――あ。
(アラームに反応しきれず、勢いそのままにホタルを蹴ってしまう)
(かわして止まった直後に蹴られ、勢いでルヒトにぶつかるホタル)
(ルヒトは咄嗟に受け止める)
ホタル
……あ、ははっ! 引き分けだねー。すごかったよー、こんなの久しぶり!
(ぶつかったついでにルヒトの頭に手を伸ばしてわしゃわしゃ)
ルヒト
引き分け……次は勝ちます。
ホタル
いやー、最後に蹴られるとは思わなかったねー!
……いいね、リンクン。その意気だよ。
(笑って離れる)
ハチ
申し訳ありません。
ホタル
いいよいいよー、あんなに勢いがついてたら止まらないよね。
さーて、サギリのところに戻ろっか。待たせると悪いからね!
ルヒト
ハチもお疲れ様でした。
(にっこり笑って拳を突き出す)
ハチ
……はい。お疲れ様でした。
(最後にやらかしたことでちょっと迷ったものの、気持ちを切り替えて拳を当てる)
